みらいえーる 〜移住と育児と場づくりと〜

2歳児を育てるアラフォー移住女子「かなママ」が、こどもとおとなが育ち合う場づくりを目指して、徒然なる日常を綴ります

母乳育児と離乳食

養護教諭を目指していた学生時代から、こども病院の保育士を退職するまで。

 10年以上にわたり学校教育、児童福祉や小児医療の分野で学校も仕事もいくつも渡り歩いてきた私は、自分の子どもを産まずに仕事で子どもに関わっていく人生を生きていくことに比較的前向きで、「子どもを産まずして子ども支援のプロではない」的な風潮に対する反発心が少なからずありました。実際、産めない・産まない人生を生きながら、子ども支援のプロフェッショナルとして輝いている先輩方は数多くいらっしゃいます。

 たまたま、高齢出産の年齢に入って自分自身の子どもを産み育てるという環境に巡りあい、今までの自分をリセットしてもう一度人生をやり直す感覚になったのが、母乳育児という未知の世界でした。

 母乳育児に対する見解は専門家の間でも幅が大きく、「母乳がいい」とは聞いていても、どんな準備をすればいいのか、しない方がいいのか、予定帝王切開で生まれた子どもがうまく吸えなくて、「楽して生まれたから努力が足りない」的なことを専門家に言われて涙したり、「母乳にこだわるのは母親のエゴ」なのか、母乳を出せない自分は母親失格なのか、産後の不安定な心身で、専門家や家族に限らず、ネット情報含め全ての情報の一字一句に揺らいでいたものです。

 私の場合は産後一か月は子どもの体重減少も大きく心配要素もあったものの、結果的に、産後一か月でほぼ母乳のみで順調に育つようになり、もうすぐ1歳を迎える娘は、離乳食よりも母乳を好むようになってしまいましたが、それはそれで今度は、「これだから母乳の子は困る」「母乳なんてもうほぼ水で栄養ないんだから」などなど、保育園で言われたりする現実も、母乳育児をする親を惑わせます。WHOの指針では「2歳まで母乳育児が望ましい」なんて見解も出ているのだけど、それでミルク育児をする親が追いつめられてしまうのも、とても残念なこと。

 母乳育児のプロといえば出張開業助産師や母乳外来を掲げる助産院や産院などがあり、健康保険が効かず初診料7000円前後と、なかなか敷居が高いものの、自治体や子育て支援施設、大手ショッピングモールなどでも「助産師相談」が無料で受けられる機会は多いし、一辺倒に「○○がいい、悪い」ではなく、あたりまえながら、子どもも親もひとりひとり状況も個性も違うので、オーダーメイドの寄り添ったアドバイスが、全ての親子に届き、1人1人が生き生きとみらいに歩むエネルギーになることを願っています。