みらいえーる 〜移住と育児と場づくりと〜

2歳児を育てるアラフォー移住女子「かなママ」が、こどもとおとなが育ち合う場づくりを目指して、徒然なる日常を綴ります

衝撃のニュース

 東京都渋谷区で児童養護施設の施設長が、元入所児童だった青年に刺殺されたニュースが、福岡にも飛び込んできました。

 もう10年以上前の話ですが、私が大学卒業後初めての社会人生活を送った職場が児童養護施設で、事件となった施設にも就職面接を受けに行ったことがあり、事件の報道に思わず震えました。「施設に恨みがあった。職員ならだれでも良かった」と話しているという青年の背景は何も知らないけれど、私自身、児童養護の現場で働いていた頃、親元で育てられない事情のある子どもたちと真剣に向き合う仕事に誇りとやりがいを感じていた一方で、複雑な家庭とのやり取り、子ども同士、子どもと職員の関係性、常々「いつ自分が明日のニュースに出てもおかしくない」と感じていたのも事実です。

 相次ぐ児童虐待のニュース。児相の対応ばかりが取り沙汰されますが、一時保護したその先の子どもたちの行く末を、幼くして親元を離れて育っていく子どもたちが18歳で社会に放り出されて生きていく現実を、一体どれだけの人が知っているのでしょうか。

 青年の凶行は決して許されることではありません。しかし、このような事件を作りだしているのは紛れもなく私たちが生きている社会であることを改めて突きつけられて、自分の足元からできることを考えているところです。